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2010年11月 アーカイブ

さまざまな色の歴史 5

わたしたちは、複数の色の違いを識別することができます。


しかし、人間の視覚器官には、それらの無数の刺激に対応するだけの無数の受信装置があるはずはありません。


おそらくいくつかの基本的受容器があって、それらの反応の組み合わせで、無数の変化をもつ刺激を分析し、解読しているにちがいないと仮定されてきたのです。


それを説明できるような色覚モデルが19世紀以来考えられてきました。


そのひとつはヤングーヘルムホルツの三色説といわれるものです。


現在では人間の網膜にある氏細胞のうち、主に色を感知する錐体細胞に、もっぱら赤い光に感じる赤錐体、緑に反応する緑錐体。


それに青の感覚に関係する青錐体の三種類があることが推定されるので、その仮説モデルはほぼ承認されるようになりました。


さまざまな色の歴史 6

もうひとつ、ドイツの生理学者E.ヘリングの反対色説という仮説があります。


これは、白と黒、赤と緑、黄と青というような正反対の組み合わせの刺激にそれぞれ対応すると考えられる基本色彩知覚の存在を想定したものでした。


この仮説の妥当性も認められるような事実があるので、このような色覚の仕組みは網膜の視細胞レベルよりもっと奥の神経細胞レベルにあるにちがいない、と考えられていました。


こちらの仮定も、その後の電気神経生理学的実験によって、その存在が認められることになりました。


ケイとマクダニエルは、R・デ・ヴァロワらによって報告された実験結果などを引用して、この3組の反対色の組み合わせを構成する白、黒、赤、緑、黄、青の6種類の基本色彩知覚を、色の意味範晴の普遍的なものと考えることにしたのです。

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