事実の代替化 3

「どこがいちばん故障するのか」「どんな場合に故障するのか」と質問してみると、どうもその返事に具体性がありません。


そこで彼は、現状の機械の欠陥をありありと捉えようではないかと提案。


みんなでいろいろ考えた末、小包につける荷札を故障になった個所に、製造側でちょっと調整したら直った場合には製造側で、保全が来て直した場合には保全側でつけることにしました。


翌日、現場に行ってみると、いくつかの荷札が目に入りました。


そこには「○月○日○時~○時停止」とあります。


荷札は日を追ってだんだんと増えていき、包装機はまるで、神社のおみくじを結び付けた木のようになってきました。


おみくじの木は、近い枝には真白になるほどに、遠い枝にはまぼらですが、それと同じです。


包装機のどのへんに故障が多いかが一目瞭然でした。


このころになると、直しに来た保全担当者に女性作業員が、「なぜそこが故障したの」とか「どこが悪かったの」とか聞くようになってきました。


保全担当者は「ここや!」と答えます。

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